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2006.10/21(Sat)

そのすきまにあるなにか・5・ 


 「あら、今日は早いのね? さては、いつもの彼氏と待ち合わせかな?」

 いつもおなじみのバリスタさんが、いたずらそうな笑顔で声をかけてくれる。

 その日、
 午前中の、まだあいまいな時間のコーヒーショップ。
 ゆったりとしたひと時を過ごすとしたら、やっぱここにかぎるなあ、とカヨコは思う。
 なにしろこの時間ならまだすいてるし、ひとり静かに過ごせるし♪

 このショップに通っているうち、時間を見つついろいろと話しかけたり話しかけられたりして、バリスタの彼女とはすっかり仲が良くなっていた。今では気軽に話のできる友達の一人だな、とカヨコは思う。


 ――デジタルカメラ、でしょ。いまどきはサ。

 いつのことだっただろう、彼女が嬉しそうに話してくれたことがあった。

 コントラストの高い被写体を狙ったりするとね、画像が乱れてしまうことがあるのね。
 まったくありえない色合いだとか、形だとか。
 でもそれは、実はカメラがでたらめに創り出しているものではなくてね、カメラの中に入ってきた光が処理しきれなくなって、その、処理しきれない結果として、画像に不格好に表れてきてしまうものらしいの。
 カメラにしてみればそれは、普通にそのように見えてる、ってわけ。人の目に見えてる、そのものだけではない見え方も、もしかしたらあるのかもしれない、ってことなのよね、きっと。


 見えているものは確かに真実かもしれないけれど、
 見えているものだけが真実のすべてなのではない。
 見えているもの以外に真実があるのかもしれない。

 人の気持ちだってそうかもしれないなあ、とカヨコは思う。

 気持ちなんて目にはけっして見えないけれど。
 言葉に置き換えることなんてできないけれど。

 言葉の調子だとかしぐさだとか。
 雰囲気だとか身のこなしだとか。

 そんなところから感じ取るしかない。
 そんなことから察するしか他にない。
 その裏に隠れた本当の気持ちなんて、
 自分にだって実際わかっていないし、
 他人になんてわかるわけがないよね?

 もしかしたら。
 自分でも分からない、
 分かろうともしていない、
 この、あいまいな気持ちを理解してくれる人がいる?

 あいまいのままの、
 まるごとのあたしのことを引受けてくれるような人が、
 もしかしたら、この世の中のどこかにいるのかもです。

 そんな風に考えてても良いのかなあ?


 ――でも、今日は待ち合わせじゃないんだ。

 とは言えず、カヨコはあいまいな笑顔だけを返してみる。
 できたての熱いマロンラテをバリスタさんからうけとり、店の中を見渡す。
 ダウンライトの照明が、壁面の手書きポップアートを浮きあがらせている。

 カヨコは、壁際のソファを選びゆったりと全身をゆだねる。
 濃い目のコーヒーには、濃くて甘いマロンの香り。

 今朝ケータイに届いた短いメイルをもう一度、読み返してみる。

 ――ごめん、急用ができて今日は無理そうなんだ、またメイルするよ。

 そして、今朝焼いたDVDの表面では「ドジっこマユたん」が決めポーズをとりこちらを見つめている。


 そだ。
 今日は、新しいブーツを買いに行こう。

 しばらくのあいだ、
 ゆったりとした時の流れを感じながら。

 それからようやく送信ボタンを押して。

 コーヒーの香りに背中を押されながら、
 まだ午前中のさわやかな空気のなかへ。

 ――マユたんが悲しんどるよ?カヨコ♡

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テーマ : ( -_-)旦~ フゥ - ジャンル : 日記

【編集】 |  22:48 |  なにか  | TB(0)  | CM(2) | Top↑
2006.10/10(Tue)

そのすきまにあるなにか・4・ 

 ――じゃあ、また。

 いつもの駅。
 また今日も、ここでカヨコは胸の前で小さく手を振る。
 悲しい顔なんかしない、あたしの、せいいっぱいの笑顔。
 だって明日また会えるだもん、悲しいことなんか、ないよ?

 ほんとはさびしいのに。
 ほんとはもすこし一緒にいたいのに。
 ほんとはもっとあなたのぬくもり感じてたいのに。

 ――駅からの帰りみち。

 こんなにも晴れた秋の空には。
 夜になってからも悲しいほど。
 こんなにも星でかがやいてる。

 家までの帰りみちをゆっくりと歩きながら、一人になったカヨコはなんとなく考えてみる。
 「送っていくよ」なんて絶対言わないんだよなあ、あいつ。なに遠慮してんのよ?
 送ってくれるのだっても、ほんとに大歓迎なんだよ?
 でも「送ってってよ?」なあんて言えないよ?まだ。

 そういえばデートのときだって。

 (うん、カヨコはどこ行きたい?)

 (何か、食べたいものある?)

 もーっ、
 もっと俺についてこい、みたいの、ないのっ?
 もっと近くまで踏み込んでくれてもいいのに。
 そしたらあたしだってもっと甘えられるのに。

 あたしのこと最優先に考えてくれてるみたいだけれど。
 自分からはなにも提案したりとかってないんだよなあ?
 あたしはすぐ、思ったこと口に出してしまうんだけど?
 あいつ、なんだか、
 いつもいつも自分を抑えて抑えて、あたしに合わせてる?

 でもほんとにあいつ、あたしのこと考えてくれてるのかなあ?
 あたしがいつも、好き勝手言うから、仕方なくついてきてる?
 いつだっていろんなこと言うんだから、で、楽しいのかなあ?

 んー。

 あたしはあいつに何を求めているのだろう。
 あたしはあいつに何を期待してるのだろう。
 あたしはあいつに何をあげられるのだろう。

 なんだか考えれば考えるほど、心が苦しくなる。
 何も考えず、ただその時の楽しさの中に漂いながら、そのままの気持ちでずっと過ごしていられたのなら、どんなに楽にいられるだろうか。

 でも。

 漂いつづけるその行く先に、いったい何があるのだろう。
 あいつの深いやさしさにたどり着いたとして、そのやさしさの先に何があるのだろう?

 あまり頭の中だけで深く考えてはいけないのかな?
 とカヨコは思う。
 この想いは意識してそこにあるものではない。心の中からふつふつと自然と湧きあがる、衝動にも似た強い想い。
 ただただ、あいつと楽しくすごしてたい。
 ただただ、いまはあいつと一緒にいたい。

 そんなシンプルな想い。

 それだけでいいのかな?

 ふるふるふる、ふるふるふるふる。
 携帯の点滅。
 あいつからのメイル。
 おもわずすぐ開けてみる。

 ――今日も楽しかった。今夜の「ドジっこマユたん」録っといてくれ。

 ばかだなあ、あいつ。このアイドルヲタ。
 カヨコは、家に着いてすぐ録画予約してる自分が自然に思えている。
 そして、返信。

 ――任務完了。詳細は明日まで待て。カヨコ♡

テーマ : (*´∀`)テヘ - ジャンル : 日記

【編集】 |  22:10 |  なにか  | TB(0)  | CM(2) | Top↑
2006.10/08(Sun)

そのすきまにあるなにか・3・ 

 「なんだかたくさん歩いたょねっ?」

 その日曜日――
 カフェで新しいメニューを試したり、街を歩きいろいろなお店をのぞいたり。
 もちろんカヨコの行きたいお店にも付き合ってくれた、文句も言わず。

 なんだ、案外すきなんぢゃない、こういうのも。

 昨日の晩からずっと心配してたことが嘘のように晴れて、すっきりとした気分。
 あまり無理しないで、あたしの思うようにすればいいのかもです。
 自然にしてるのがいちばんなんだよね? きっと?
 いいよね? それでも?

 「河原に行ってみよ?」

 川が好きだ。
 なんとなく。
 子供のころ遊んだその川。
 もう10年以上も経つけれど、その流れは変わらない。

 川の水のはじける音。
 川の水のくだける音。
 川の水のきらめく光。

 川はつねに流れているのだけれど、その流れ自体はいつもそこにある。
 その瞬間瞬間にある水はきっといつも違うもの。いま新しく流れついた水なのだけれど、流れる様子は同じなのだけれど、確かにさっきとは違う水。
 脈々とつながる流れはやがて、大きな川にたどり着きさらに流れて行く。
 大きな川の流れて行く先に、いったい何があるのだろう。
 海にたどり着いたとして、海の先には何があるのだろう。

 しだいに夕闇がせまる。
 桃色のベエルにつづき、その上から紫色のベエルがおりてくる。
 闇の指先が光を弾き飛ばす。
 空からばらまかれた街の明かり。

 「子供のころ、川とかでよく遊んだ?」

 いろいろと子供のころの話、してくれる。
 たのしかったこと。
 くやしかったこと。
 かなしかったこと。

 ふ~ん、あるよね、そういうこと。
 そうそう、そんなこともあったし。

 気がつけば、空は深く濃い青に染まり。
 あなたの横顔は、街の明かりのシルエットになり。
 うん、
 うん。
 あなたの声、聞こえてるよ。
 表情は見えないけれど。
 確かにそれはあなたの話す声。
 確かにそれはあなたの歩いてきた道。

 ふと川を渡る風が変わる。
 昼間の空気に替わりすこしつめたい風。
 風のつめたさにすこしどきっとして、思わずあなたの腕をひきよせる。

 ――寒くないか?

 (え?)

 あなたのそんな声が聞こえたような聞こえなかったような。

 ――そろそろ、行こうか。

 ――うん。

 そして、
 ひとり立ちあがりあなたは歩きだす。

 ちょっとぉ、
 なんであたしのこと放っていっちゃうのよ~?

 いつもそうだ。
 あなたはいつでもマイペース。
 あたしのことなんか、気にしてるのか気にしてないのか。
 でもあたしはすぐに追いついてしまう。
 すぐに追いかけてくるのが分かるから?

 ――今だってきっと。

 あわてて立ちあがる。
 追いついてあなたの左腕をつかまえる。

 しっかりと。
 ぎゅぅっと。
 つめたい風に横取りされないように。
 淡い闇にあなたがまぎれないように。

テーマ : (*´∀`)テヘ - ジャンル : 日記

【編集】 |  19:33 |  なにか  | TB(0)  | CM(2) | Top↑
2006.10/02(Mon)

予告どおり 

アンケートいべんと~
 
【編集】 |  23:36 |  いべんと  | TB(0)  | CM(2) | Top↑
2006.10/01(Sun)

いちお(ぁしぁとゎ~ ここぇ☆) 

おひつこしだぉ~

スタイルはブログだけども。
あしあとちよてことで。

ほかにもイベントあるかもです(ぅそ

まぁくつろぎ。
 
こめで「あしあと」いれるです~
 
【編集】 |  09:52 |  あしあと  | Top↑
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