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2006.11/11(Sat)

そのすきまにあるなにか・6・ 

(ヵょc~?)

 えっ、
 え~っ、なんなのよ~、電車の中だよ?
 急に話しかけてこないでよ~?

(だっ・かっ・ら~っ、テレパシー使ってるんぢゃん?)
(大声だったら迷惑でしょ?)
(てゆっかなんだか、おひさだよね~?)


 ――朝まだはやい時間の通勤電車。
 こんな時間に電車に乗るの、何年ぶりだろう。通勤ラッシュのピークからは少し外れてるとはいえ、車内は人でいっぱいだ。車内全体にただよう、どうしようもない朝のけだるさの中にいて、カヨコはつり輪につかまって立っていて、なんとなくきもちよくついうとうとしていて。
 そしたら、これかよ。
 せっかくのあたしの甘美な時間、奪うな、って?

 話しかけてきたミサキは幼なじみだ。
 小さいころから幼稚園がいっしょ。小学校もいっしょ。中学校もいっしょ。
 いっしょに遊び、いっしょに学び、いっしょに楽しみ、いっしょに悲しみ、いっしょに苦しみ、なんでもいっしょにのりこえてきた。
 今ではすっかり気の置けない仲なのだが、このところ、少し疎遠になってたんだなあ。

 ――と思ったら、こんな能力身につけて帰ってきたのか。
 まえから霊感とか強いみたいだったし、そのテの本とか読み漁ってたし、まあ仲良くなってもずっと不思議な感じの消えない仔でわあったな。それにしてもびっくりするなあ。


 ―でいったい、どこにいるのよ? 唐突に、なんなの~?

(えと、たぶん50m以内くらいには、いるはずなんだけど?)
(電車のなかでしょ? カヨコの「気」、ずっと切れないし)

 ―あんた、あたしの心の中に入り込んできてるの?
 ―む~、かってに入ってこないでよ~?

(そそ、思ってるだけでわかるんよ、これ)
(カヨコの心の中、まる見えなんだからっ)

 ―そか~、勝手に思ってればミサが読みとってくれるのね。て、なんだか変な感じだけど?
 ―まいっか。
 ―そいえば、久しぶりだね~

(おひさ、おひさでっす!)
(こんな形でおひさにおはなしできるとわ~)

 ―で、どしたの、こんなあさから?

(ヵょcだってば~、あさはやいのね~)
(あたしゎ~、やっとこの修行が一段落して、下界に降りてきた、てわけ)
(これ、卒業試験みたいなもんなんだけど。すこしつきあってくれる?)

 ―唐突だなあ、ま、いいけど。
 ―で、なにすればいいの?

(試験といっても、10日間のあいだに課題をこなせばいいので~)
(ぢつわいまここですぐなに、ってものでもないんだ)

 ―そか~、てゆか、あんた、姿あらわしなさいよ?
 ―あたし、次の駅で降りるけど?

(はあい、ぢゃ、あたしも降りるっ)


 終点ではないけれどいくつかの路線のターミナルになっている駅。
 さすがにこの時間は人の流れがはやい。降りてくる人、乗り換える人、人、人。
 ふだんから、ゆったりとした時間のなかに漂っていることの多いカヨコにとっては、ほんとに目の回るほどの人の多さ。人の流れの速さ。
 改札を抜けると、いろんなショップがひしめくショッピングモールが直結している。

 とりあえず、ここで待ってればいいのかな~?
 今日は新しいブーツをひとりで買いに行くつもりだったけど、とりあえず道連れがつかまったことだし。。。ま、いいか。。。

 「おまたせ~、ミサだよ~」

 大声でにこにことオーバーアクション。
 小走りでこっちに近づいてくる、薄手の、ブルーモヘアのVネックセーター。秋色のマルチカラーチェックのミニスカート。ひざにかかる黒いタイツ。あれでもあんた、うっすらブラすけてみえてるけど~? はずかしいだろ、それでわ。男の仔みてるよこっち。

 ―お、ひさしぶり~
 ―なんだかちびっこいのは変わらんけど~、すっかりおとなっぽくなっちゃってさ。

 「うんうん、ひさしぶりだね~。ちっともヵょも、かわらんな~、でもやぱちと老けたな。」

 ―あいかわらず辛口だなあ。ぢゃ、とりあえず、コーヒーでものむ?


 いつものコーヒーショップ。
 この時間は人が割と多いみたい。席も8割ほど埋まっている。

 ―ヴィンテージコロンビア。ショートで。

 「!コンアモーレ!」

 本日のコーヒーだなんて、云わない。だって銘柄のほうがちょっとカッコいいでしょ?
 久しぶりに再会した親友の目の前で、ちょっと大人ぶってみる。そんなカヨコの気持ちが分かっているのか、バリスタさんのいつも以上に大げさな身振りと笑顔。
 そして、すぐに漂ってくる濃いめのコーヒーの香り。

 カヨコは店の奥のソファのほうにミサキをうながす。

 そうそうほんとに久しぶりなこと。

 ミサキは、ほんとうにそのテの研修施設に缶詰になってたらしい。
 この時代に考えられない感じもするが、まあ、本人が言ってるんだからそうなんでしょ?
 1年間の修行のさいごの仕上げとして下界に降りてきて、修業の成果を試すんだそうだ。課題は自分で決めてそれを10日間のうちにやりとげ、最終評価が下るのだという。

 ―ふ~ん、で、なにするのよ?

 「それがさ、他人に言ってはいけないことになってるの。課題の内容を口に出して言うとさ、効き目が切れる、てゆうかさ。この1年間の修行自体が無効になっちゃうんだ。」

 つまり、普通に友達として遊んだりしてればそれでいいらしい。なんだか化かされてる気もするけど。それから、たあいのない話をたっぷりしてみたり。

 「ぢゃ、またね♡。」

 言いたいことをさんざんいろいろ話してから、ミサキは手をひらひらさせて店を出て行った。


 む~。

 あたしは。

 この1年間なにをしていたのだろう。
 ミサキのあの、充実した笑顔と勢いのある性格。そしてすこし(ぃゃかなりだけど)派手なファッションがうらやましいな、と思う。

 あたしは。

 この1年間何も変わっていないのかも。
 いつでもあいつのこと追いかけていて。
 それでも少し距離は詰めてきたのかもしれないけど。

 あたしは。

 ――うん、そうそう。
 今日はあたらしいブーツを買いにゆくんだった。
 まだまだお昼までには時間もあるし。
 カヨコは思い切ってコーヒーショップをでる。

 この新鮮な外の空気。
 そして
 11月だというのに上着が要らないくらいのよい天気。
 ちょっとあたらしい気分になって深呼吸してみる。
 今日はなんだか良いことがありそうな予感がする☆

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テーマ : ( -_-)旦~ フゥ - ジャンル : 日記

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Comment

なんかしんてんかい?

ミサキの課題が後のキーワードになりそうな予感♪


こっそりブログがおしゃれさんに改装だね~
玉ちゃん | 2006.11.13(月) 20:37 | URL | コメント編集

>玉ちゃん
そそ、
新展開に合わせ~模様替えとか。

ココログのミサキcもよろしくねぇ~♪

きよ☆ | 2006.11.18(土) 00:05 | URL | コメント編集

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